スマホの画面を眺めれば、AIが分析した「あなたが好きなはずの商品」が無数に流れてくる。利便性は極まった。しかし、そこには驚きがない。今、若者たちが求めているのは、計算し尽くされたレコメンドではなく、偶然の出会い=セレンディピティだ。
昭和レトロな古着、80年代の国産カセットテープ、一回しか使われていない謎の海外雑貨。雑多に並べられた品々を宝探しのように掘り起こす作業は、どこかゲーム的でもある。「1点もの」を自分の手で見つけ出し、SNSでそのストーリーを共有する。この一連の体験こそが、現代の若者にとって最高の贅沢となっている。