問題の本質は、タンポンそのものが毒を持っているわけではない点にある。引き金となるのは「トキシックショック症候群(TSS)」と呼ばれる劇症型の細菌感染症だ。
皮膚や粘膜に常在している黄色ブドウ球菌などが、タンポンという密閉された温かく水分に富んだ環境で急増。その際に産生される「TSST-1」という毒素が血流に乗って全身へ巡り、ショック症状を引き起こす。体内の免疫系が過剰反応を起こして血圧が急降下し、主要な臓器への血流がストップする。その結果、末端の組織から壊死が始まり、生命を守るための最終手段として外科的な切断手術を余儀なくされるのだ。