記憶に新しい2021年の千葉県北西部地震(マグニチュード5.9、最大震度5強)は、インフラの脆弱性を白日の下に晒した。首都圏の広範囲でエレベーターの閉じ込めが多発し、日暮里・舎人ライナーの脱輪事故が発生するなど、大都市特有の都市型機能不全が現実のものとなった。
将来的な発生が危惧される首都直下地震において、この地域は揺れの増幅リスクと液状化ハザードが混在する極めて警戒すべき地帯だ。湾岸の埋立層と、内陸部の谷津田(谷状の低地)に広がる軟弱地盤。同一の市内であっても、台地上と低地部では想定震度や家屋倒壊リスクが大きく乖離する。過去の揺れを「耐えられた」と過信することは、命取りになりかねない。