インターネット上では「大型犬は力が強くて危ない」「初心者には絶対に無理」という画一的な論調が見られますが、ここには明確な誤解と、見落とされがちな盲点が存在します。
多くの超大型犬(グレート・デーン、ニューファンドランド、バーニーズ・マウンテン・ドッグなど)は、選択交配の歴史の中で攻撃性を徹底的に排除されており、性質としては小型犬よりも遥かに落ち着きがあり温和(カウチポテト=ソファで寝そべるのが好き)です。無駄吠えも少なく、室内では非常に静かに過ごす個体が目立ちます。
しかし、「性格が良いからしつけが簡単」と考えるのは致命的な誤りです。しつけにおける最大の難所は「ミスが許されない物理的パワー」にあります。小型犬の甘噛みや引っ張り癖は笑って済まされても、体重60kgの犬が突発的にリードを引っ張れば、成人男性であっても転倒・骨折し、相手に重大な怪我を負わせる事故に直結します。幼少期(生後3〜6ヶ月)における徹底した社会化訓練と、アイコンタクトで即座に静止できる「オビディエンス(服従)トレーニング」の成否が、共生の成否を完全に分けることになります。