『イケパラ』が伝説と呼ばれる最大の理由は、後に日本のエンターテインメント界を牽引することになる若手俳優たちが奇跡的なタイミングで集結していた点にあります。桜咲学園の生徒たちを演じた主要キャストは、それぞれのフィールドでトップランナーへと飛躍を遂げました。
跳躍の挫折から立ち直っていくクールな佐野泉を演じた小栗旬は、その後『信長協奏曲』や大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主演を経て、現在は俳優業のみならず大手芸能事務所「トライストーン・エンタテイメント」の代表取締役社長に就任。日本映画・演劇界の環境改善や後進の育成に尽力する重鎮となりました。
一方、瑞稀を男と知りながら惹かれてしまい、「俺はホモじゃない!」と一人悶絶する中津秀一役で大ブレイクした生田斗真。当時すでにジャニーズJr.屈指の実力派として知られていましたが、本作でのキレのあるコメディ演技と切ない片想いの表現で国民的認知を獲得しました。生田は独立後も舞台や映画で骨太なキャリアを築いており、テレビ特番の対談では「中津の monologue(一人芝居)シーンは、台本数行に対してほぼ全編アドリブで監督とぶつかり合いながら作っていた」と、現場のすさまじい熱量を明かしています。
さらに、第2寮長・難波南を色気たっぷりに演じた水嶋ヒロは、実業家や作家、投資家として多角的に活動し、SNSを通じて家族との穏やかな日常を発信。第1寮の空手部員・関目京悟役として出演していた岡田将生は、今や国内外の映画賞を総なめにする日本を代表する主演俳優へと成長しました。他にも山本裕典、姜暢雄、城田優、木村了、鈴木亮平(エキストラ出演)など、名鑑さながらの豪華な顔ぶれが並んでいました。