交通刑務所に収容される者の多くは、反社会的勢力とは無縁の元公務員、会社員、自営業者などの一般市民です。そのため凶悪犯による暴力沙汰などは少ないとされていますが、別の形の人間関係トラブルが頻発します。
特に雑居房では、プライベートが一切存在しない空間で四六時中他人の視線に晒されるため、些細な生活音やいびき、清掃のやり方を巡って陰湿な「いじめ」や派閥争いが生じがちです。社会での地位や年齢を持ち出して上下関係を築こうとする受刑者と、それに反発する受刑者との間で冷え切った空気が漂い、「身体的苦痛よりも、逃げ場のない集団生活での人間関係が最も過酷だった」と振り返る体験談は後を絶ちません。