この映像が持つ爆発的なエネルギーの源泉は、日本を代表する喜劇俳優である財津一郎氏の類まれな演技力に他ならない。昭和から平成にかけて舞台やテレビドラマ、バラエティ番組で喝采を浴びた彼だからこそ、わずか15秒から30秒という短尺のなかで圧倒的な世界観を作り上げることができた。
銀色の衣装をまとったダンサーたちの真ん中で、「ピアノ売ってチョーダイ!」と叫ぶあのニュアンス。絶妙な間と情熱的な表情付けは、一切の妥協を許さないプロフェッショナリズムの賜物だった。単にソングを歌うだけでなく、表情一つ、発声一つに全身全霊を注ぐアプローチが、映像全体に命を吹き込んだのだ。
撮影現場での指導も徹底しており、バックダンサーとの息の合い方やカメラ目線のタイミングまで細部にこだわり抜かれた。彼の圧倒的なパフォーマンスがあったからこそ、視聴者は何度見ても飽きることなく、その世界に引き込まれ続けたのである。