国際映画界に強烈な爪痕を残した不朽の金字塔といえば、大島渚監督の『愛のコリーダ』である。実在の事件を題材に愛と性の極限を描いた本作は、国内の厳しい検閲を回避するため、フィルムをフランスへ輸出し現像・編集を行うという異例の手段が取られた。裁判闘争にまで発展した背景には、過激な現場に身を投じたキャストたちの凄まじい狂気と表現への覚悟があった。
また、今村昌平監督の『楢山節考』は、極寒の山村を舞台に生と死、そして本能的な性の営みを泥臭いリアリズムで描き出し、カンヌ国際映画祭の最高賞パルム・ドールに輝いた。女優たちが厳しい自然環境に耐え、全身全霊で挑んだ裸体の熱演は、鑑賞者の魂を揺さぶる生の証明として世界中で語り継がれている。