多くの人々が首をかしげる疑問がある。「なぜ、あのダンディな男がタイツを履き、髪をピンクに染めるようになったのか?」という点だ。
40代後半から50代にかけて、彼は大きな意識の変革を経験する。作家として知名度を得たものの、既存の「作家像」という枠組みに収まることに息苦しさを感じ始めたのだ。自分自身の内面にある自由さと個性を丸ごと表現する方法を探した結果辿りついたのが、あのド派手なファッションだった。
「世間の目など気にせず、着たいものを着て自分を全力で生きる」。周囲の嘲笑や困惑を吹き飛ばし、バラエティ番組で唯一無二のポジションを築き上げた姿は、若い頃に味わった数々の挫折と「他人の目を恐れない」という肚の据わった覚悟があったからこそ可能だったのだ。