50代を迎えた加瀬亮の現在は、大衆向けのテレビドラマに頻繁に顔を出すスタイルとは一線を画し、国内外の映画やアート性の高いプロジェクトへ厳選して出演するスタンスをより強固にしています。かつて日本アカデミー賞を席巻した時代から変わらず、表現者としての純度を最優先にする姿勢は揺らいでいません。
キャリアの転機となったのが、長年所属していた実力派芸能事務所「アノレ」からの退所と独立です。浅野忠信の付き人からスタートし、長年同社を牽引してきた加瀬亮ですが、事務所移籍を経て個人マネジメント体制へと移行しました。この決断について映画関係者は次のように明かします。
「アノレの体制刷新や業界内の環境変化もありましたが、何より加瀬さん自身が『自分が本当に納得できる脚本、信頼できる映画監督とだけ仕事をしたい』という強い意志を持っていました。マネジメントをシンプルにしたことで、海外のプロデューサーとも直接ダイレクトに対話できる身軽さを手に入れたのです」
地上波の民放連続ドラマで見かける機会は減ったものの、それは露出の減少ではなく「徹底的な選別」の結果にほかなりません。配信プラットフォーム発の国際共同製作ドラマや、ミニシアター系単館ロードショー作品において、圧倒的な存在感を放ち続けています。