現地を定期的に訪れる買い物客や地域住民へのヒアリング調査、SNS上のリアルな反響を丹念に分析すると、上通町に対する率直な評価が浮かび上がってきます。
肯定的な意見として圧倒的に多いのは、「歩行者優先のストリートが整っており、買い物が快適」「並木坂まで足を伸ばせば、全国チェーンにはない作家モノの器やヴィンテージ古着に出会える」というカルチャー面への賞賛です。特に毎年恒例の「上通並木坂えびす祭り」などの地域行事では、通りが歩行者天国となり、神社への参拝客とストリートイベントが一体化する独自のコミュニティ結束力が確認できます。
その一方で、現実的な不満の声として挙がるのが「生活利便施設の偏り」です。アーケード内にはドラッグストアや書店、アパレル店が豊富ですが、日常的に生鮮食品を低価格で購入できる大型スーパーマーケットが至近に少ないため、住居として構える場合は自転車や公共交通機関を組み合わせた買い出し動線を確保しなければなりません。
また、深夜帯の静けさを重視する住人からは、「大通りから一本入れば閑静だが、週末の夜間は近隣の繁華街から流れてくる若者の話し声が気になる場合がある」といった指摘もなされています。街の持つ高い利便性と活気は、裏を返せば一定の賑やかさと背中合わせである現実を認識しておく必要があります。