「隣り合っている自治体なのだから生活コストも似たようなものだろう」という推測は、実際の家計簿を開いた瞬間に覆されます。住居費、水道代、税金、そして行政支援の各要素を、2026年時点の最新データに基づいて比較整理した一覧が以下の表です。
守口市の水道料金が割高になる構造的要因
地域住民の間で頻繁に話題へ上るのが「水道料金の格差」です。上記の比較表が示す通り、一般的な世帯使用量において守口市は大阪市のおよそ1.5倍近い水準となっています。
この格差が生まれる主因は、水源の確保体制とインフラのスケールメリットにあります。大阪市水道局は淀川の豊富な表流水を直接取り入れる大規模な浄水場(柴島浄水場など)を自前で保有し、約270万人の集中した給水人口に対して効率的に配水管網を展開しています。管路延長あたりの需要密度が極めて高いため、設備維持コストを広く薄く分散できる強固な採算構造を備えています。
一方の守口市上下水道部は、自己水源を持たず、必要な上水の全量を大阪広域水道企業団からの受水に依存しています。企業団からの用水受水費用が固定的に発生することに加え、高度経済成長期に一気に整備された市域内の送配水管が耐用年数を迎え、更新事業の財源を限られた給水人口(約14万人)の水道料金収入から調達しなければならないという構造的課題を抱えています。これが、境界を越えた途端に水道料金の請求書が跳ね上がる構造的背景です。