現在、原爆の子の像の周囲には専用の「折り鶴台(折り鶴ブース)」が設置されており、日本全国の小・中学校や高校からの平和学習・修学旅行の団体、さらには海外からの訪問者によって、色鮮やかな千羽鶴が日々捧げられています。
広島市の公式集計データによると、広島平和記念公園に届けられる折り鶴の数は年間約1,000万羽、重量にして約10トンに上ります。これほど膨大な数の折り鶴が半世紀以上にわたって捧げられ続けている場所は、世界中を探しても他に類を見ません。
かつては一定期間展示された後の処分方法が課題となっていましたが、現在では広島市主導の「折り鶴再生プロジェクト」が定着しています。展示を終えた折り鶴は丁寧に解体・パルプ化され、再生紙として以下のような形で社会へ還元されています。
- 広島市の中学校・高校の卒業証書や修学旅行記念品
- 平和記念式典の案内状や公式刊行物の用紙
- 国内外のVIPへ贈呈される平和記念グッズや名刺
平和への祈りを込めて折られた一羽一羽の鶴が、廃棄されることなく形を変えて次の世代や世界へと手渡される循環型の仕組みが構築されている点も、現代の原爆の子の像を取り巻く重要な実態です。