庶民的ながら完成された味わいで全国的な人気を誇る「天丼てんや」。あの後を引く独特の香ばしさと深い旨味を家庭で再現するには、一般的な和食調味料に加えて「ある2つの隠し味」を忍ばせるのが最大の秘訣です。
調理関係者や味覚分析の現場検証で判明している決定的な隠し味は、「オイスターソース」と「昆布茶(粉末)」です。
- 隠し味1(オイスターソース):全体の調味料(4人分目安)に対して小さじ1/2〜1程度。牡蠣のエキスと微量のアミノ酸が、長時間継ぎ足した秘伝ダレのような重厚な深みをもたらします。
- 隠し味2(昆布茶):小さじ1/3程度。グルタミン酸の濃厚な旨味が醤油の角をまろやかに包み込みます。
また、タレにとろみをつける際、初心者が陥りがちなのが「水溶き片栗粉を多用しすぎる」という失敗です。片栗粉のとろみは冷めるとゲル化してボテッとした重い食感になり、天ぷらの軽快な衣をふやかしてしまいます。プロの再現技法としては、本みりんと砂糖が熱で煮詰まることによって生じる自然な粘度を活かすのが鉄則です。