春先に出回る「孟宗竹(モウソウチク)」は、収穫直後からエグみのもととなるシュウ酸やホモゲンチジン酸が急増するため、たっぷりの米ぬかや唐辛子を使って1時間以上かけてアク抜きを行うのが鉄則です。一方、5月中旬から6月にかけて旬を迎える「破竹」は、もともとこれらのエグみ成分の生成量が孟宗竹の約3分の1以下と極めて微量です。
そのため、収穫後すぐの新鮮な個体であれば、米ぬかを使ったアク抜きは原則不要です。皮を剥いて縦半分に割り、水にひとつまみの塩を加えて10〜15分程度下茹でするだけで、えぐみのない澄んだ甘みと独特の心地よい歯触りが残ります。手軽に扱える点こそが、破竹が家庭料理やプロの現場で重宝される最大の理由です。