「竜田揚げ」と「唐揚げ」の決定的な違いは衣の配合にあります。竜田揚げは、奈良県の竜田川の紅葉が白い波間に浮かぶ様子に似ていることから名付けられたとされ、片栗粉のみを使用することで生まれる白い粉吹き感とクリスピーな歯ごたえが本来の特徴です。
小麦粉を使用すると衣が油を吸ってしっとりとした柔らかい口当たりになりますが、時間が経つと水分を吸ってベチャつきやすくなります。外側のサクサク感と軽い食感を追求するなら、片栗粉100%で揚げるのが間違いのない選択です。下味から引き上げた鯖の水気を軽く拭き、揚げる直前に片栗粉をたっぷりとまぶし、余分な粉をはたき落とすことでダマのない軽快な衣に仕上がります。
家庭で大量の油を用意するのが億劫な場合は、深さ1cmほどの油で行う揚げ焼きが推奨されます。フライパンに油を注ぎ、175℃〜180℃の中高温に熱したら、皮目を下にして鯖を並べます。皮目を約2分半〜3分ほどじっくり焼いてカリッと香ばしく固め、裏返して身側を1分半〜2分ほど揚げ焼きにします。最後に強火にして30秒ほど油のキレを良くすれば、油っぽさを一切感じさせない極上のサクサク食感が完成します。