大会のクライマックスにおいて、視聴者や演芸関係者が最も固唾を呑んで見守るのが「たけし賞(最高顧問賞)」の発表です。点数制による順位付けを行わないマスターズ形式において、ビートたけしがその年で最も心揺さぶられた1組を独断と偏見で選出する、極めて名誉ある賞となっています。
2021年の栄冠に輝いたのはかまいたちでした。彼らが披露したのは、山内の常軌を逸した理屈と濱家の切れ味鋭いツッコミが美しく噛み合った論争型の漫才。過剰な仕掛けに頼らず、純粋な会話劇のグルーヴと構成の緻密さだけで会場を爆笑の渦に巻き込みました。
表彰時、ビートたけしは「ネタの作りが本当に上手い。ボケとツッコミのタイミング、言葉の選び方に無駄がない」と手放しで絶賛。劇場仕込みの技術と現代的なスピード感を高次元で融合させた実力が、最高顧問の琴線に深く触れた瞬間でした。