幼稚園の預かり保育を利用しながら働く共働き世帯の評判を探ると、制度の恩恵を実感して家計が助かったという声がある一方で、複雑な給付手続きや情報不足に起因する痛切な後悔の声が数多く上がっています。
都内の私立幼稚園に長男を通わせる30代のパート女性は、当時の苦い記憶を取材に対して次のように振り返っています。
「パートを始めた当初、園から配られたプリントを読み飛ばしており、幼稚園が無償化されているのだから預かり保育も後から勝手に引かれると思い込んでいました。ところが半年後に確認すると、毎月1万5,000円前後の預かり保育代が丸々引き落とされていたんです。慌てて区役所に駆け込みましたが、『申請前の分は遡って給付できません』と告げられ、約9万円をドブに捨てた形になりました。自分の無知を責めるしかありませんでした」
また、大手掲示板や子育てコミュニティ(知恵袋、SNSなど)でも、夏休みなどの長期休業期間を巡るトラブルが頻繁に共有されています。「夏休みに毎日預けたら利用料が3万円近くかかったが、補助の上限が月11,300円だったため足が出た」「認可保育園に入園できなかった妥協案として『幼稚園+預かり保育』を選んだが、行事ごとの午前保育や代休が多く、パートのシフト調整に胃が痛む毎日」といった、保育園とは異なる幼稚園特有の制約に対する戸惑いが目立ちます。
現場の自治体窓口の担当者も「春の進級・入園シーズンには、就労証明書の記載ミスや勤務時間不足によるトラブルが集中する」と証言します。幼稚園側は保育のプロであっても行政手続きの専門窓口ではないため、「園に任せておけば大丈夫」という過信が大きな経済的損失を招く温床となっています。