ここまでの知識を完全に血肉化するために、高校入試や定期テストで頻出する代表的な多角形の外角の和の練習問題を厳選して解説します。いずれも外角の性質をスマートに使えるかどうかが合否の分かれ目となります。
【問1:基本】1つの外角の大きさが24度である正多角形は正何角形か?
多角形の外角の和は必ず360度ですから、求める頂点の数nは以下の割り算で一瞬で導けます。
360° ÷ 24° = 15
答え:正十五角形
(※これを内角から逆算しようとすると、180 − 24 = 156度とし、180(n−2)/n = 156 という面倒な方程式を解く羽目になります)
【問2:標準】1つの内角の大きさが150度である正多角形の辺の数はいくつか?
内角から直接攻めるのではなく、隣り合う「外角」を先に出すのが鉄則です。
外角の大きさ = 180° − 150° = 30°
外角の和は360度なので、
辺の数 = 360° ÷ 30° = 12
答え:12本(正十二角形)
【問3:応用(星型五角形)】星型の先端にある5つの角(∠A, ∠B, ∠C, ∠D, ∠E)の合計を求めよ。
高校入試で定番のこの問題は、「三角形の外角の定理」を2回使うことで解決します。
三角形の2つの内角の和はその外角に等しいため、先端の角を小さな三角形の外角へと集約していくと、最終的に星の内部にある1つの三角形の内角、あるいは三角形の外角へとすべての角が集まります。
結果として、星型五角形の先端の角の和は 180度 となります。
【プロの結論】おすすめできる勉強法・慎重になるべき人の判断基準
高校入試数学多角形の性質まとめとして、難関校受験生と公立一般受験生の指導実績から導き出した「思考の優先順位」を提示します。
【この解法が向いている人(即座に取り入れるべき生徒)】
計算ミスで点数を落としがちな生徒、および図形問題の処理スピードを上げて後半の関数・立体図形に時間を残したい生徒です。「正多角形の問題=まず外角を見る」という反射神経を身につけるだけで、図形小問群の解答時間は3分の1に短縮され、ケアレスミスは激減します。
【慎重に基礎からやり直すべき人】
「外角の和=360度」というフレーズだけを丸暗記し、図形の補助線をどこに引けばよいか分からない生徒です。公式の丸暗記に頼る生徒は、星型多角形や凹凸の混ざった複合図形が出た途端にペンが止まります。そうした場合は公式を追うのを一旦やめ、「直線=180度」「三角形=180度」「外周を1周回る=360度」という鉛筆を動かす物理的な作図確認に戻る勇気が必要です。