肌断食とは、日常的に行っている基礎化粧品(クレンジング、化粧水、乳液など)の使用やメイクを断ち、肌が本来備えている自己再生力を引き出す美容法を指します。元北里研究所病院美容医学センター長である宇津木義則医師が提唱した「宇津木式スキンケア」がその代表格であり、クレンジング剤や界面活性剤によるバリア破壊を防ぐことを目的としています。
角層の厚さはわずか約0.02ミリ(ラップフィルム1枚分)に過ぎません。毎日のクレンジングによる強い摩擦や過剰な洗浄成分は、角層内に存在する天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質(セラミド)を流出させてしまいます。肌断食が目指すバリア機能回復の仕組みは極めてシンプルで、外的刺激と油分補給を絶つことで、自ら皮脂を分泌し水分を蓄えるサイクルを正常化させる点にあります。
本格的な肌断食の基本設計は以下の通りです。
- 洗顔:30度〜32度程度のぬるま湯、あるいは水のみで優しく押し洗いを行う。
- 保湿:基礎化粧品は一切使わず、粉を吹くような乾燥がある部位にのみ白色ワセリンを米粒半分程度、手のひらで薄く伸ばして押し当てる。
- メイク:石鹸で落ちる純石鹸対応のミネラルパウダーのみにとどめ、一般的なリキッドファンデーションや油性下地は避ける。