間取り図面を注視すると、和室には「6畳」、リビングや洋室には「LDK 12帖」と、漢字の使い分けがなされていることに気づくはずです。
結論から言うと、「帖」と「畳」の単位としての広さに本質的な違いはありません。どちらも同じ「1.62平米以上」で計算されます。かつて畳敷きの和室が主流だった日本住宅において、フローリングの洋室が増加した結果、畳が敷かれていないフローリング空間に「畳」を使う違和感を解消するため、不動産業界で「帖」の字が一般化しました。現在では、畳敷きの和室を「畳」、フローリングの洋室やリビングを「帖」と表記し分けるのが通例となっています。
しかし、表記の違いよりもはるかに深刻なのが、専有面積の計算方法における「壁芯(へきしん)」と「内法(うちのり)」のギャップです。
賃貸マンションの募集図面や分譲パンフレットに掲載されている平米数は、ほぼ例外なく「壁芯面積」で記載されています。壁芯面積とは、部屋を取り囲む壁や柱の中心線を結んだ内側の面積のことです。つまり、壁そのものの厚みの半分が、計算上の平米数に含まれていることになります。
これに対し、壁の内側、すなわち人間が実際に歩き、家具を置くことができる床面だけを計測した面積を「内法面積」と呼びます(法務局の登記簿謄本に記載されるのはこの内法面積です)。壁の厚みやコンクリート構造の頑丈さによって異なりますが、一般的なRC(鉄筋コンクリート)造マンションの場合、壁芯面積は内法面積よりも約5%〜8%ほど広く表示される傾向にあります。
例えば、図面に「専有面積25.00平米」と書かれていても、実際に使える内法面積は23平米台前半に目減りしているケースが珍しくありません。さらに、室内に太い柱が飛び出ている構造(インフレーム構造)や、給排水管を通すパイプスペース(PS)が居室内に食い込んでいる物件では、数字上の平米数と生活実感との乖離が決定的なものになります。