特攻服を仕立てるには、驚くほどの資金が必要です。既製品の白や黒の無地特攻服自体は1万〜2万円前後で購入できますが、本体価格を遥かに凌駕するのが「文字や家紋の刺繍代」です。職人が一文字ずつ糸を打ち込む専門業者にオーダーする場合、文字数やサイズ、グラデーションの有無によって価格は跳ね上がります。
「天下無双」「天上天下唯我独尊」といった定番の四字熟語に加え、親への感謝文、所属地域の名前などをフルオーダーすると、刺繍の費用相場は20万〜50万円以上に達することも珍しくありません。高額な衣装代を用意するため、新成人たちは高校時代からアルバイトで地道に積み立てを行ったり、先輩から後輩へと代々受け継がれた衣装をリメイクしたりして資金を捻出しています。また、最近では「1日だけ派手に目立ちたい」というニーズに応える数万円台の特攻服レンタルサービスやネット通販の簡易プリントを活用するライト層も増加しており、予算に合わせた二極化が進んでいます。