物理的に匂いと苦味を遮断する古典的かつ最強のアイテムが「オブラート」と「服薬専用ゼリー」です。ただし、自己流の使い方で誤嚥や喉の詰まりを引き起こしているケースが少なくありません。医療現場で推奨されている正しい使用法を押さえておく必要があります。
薬剤師直伝!袋型オブラートの「水浸け」テクニック薄いシート状のオブラートよりも、自立する「袋型(コップ型)オブラート」が圧倒的に扱いやすく失敗しません。付属のスタンドや小さな器に袋を立て、規定量の漢方顆粒を流し込んだら、口をねじって巾着状に閉じます。ここで絶対に乾燥したまま飲み込んではいけません。小皿に張った水に巾着を2〜3秒くぐらせると、表面のデンプンがゼラチン状にとろみを帯び、ゼリー状のカプセルへと変化します。この状態にしてスプーンですくい、喉の奥へ送り込むと、無味無臭のままツルンと滑り落ちていきます。
一方、より確実かつ手軽な選択肢として現在主流となっているのが服薬専用ゼリーです。各製薬会社から販売されているゼリーの中でも、漢方薬特有の強い匂いを抑えるには、酸味が少なくコーティング力の高い製品を選ぶのがセオリーです。
特に龍角散が展開する「らくらく服薬ゼリー」シリーズの中でも、漢方薬向けに開発されたチョコレート風味やコーヒーゼリー風味の製品は、苦味受容体を油分とマスキング香料で包み込む設計になっており、生薬独特の土臭さを見事に中和します。ゼリーを使う際は、スプーンの上にゼリーを敷き、その上に漢方を乗せ、さらに上からゼリーでフタをする「サンドイッチ構造」を作ることが、口内で苦味を一切感じさせない裏ワザです。