一方で、残されたメンバーによって再始動したRIP SLYMEもまた、新たな体制でフェスやライブシーンを沸かせている。しかし、PESが奏でていたあの独特の「哀愁」や「浮遊感」の穴を完全に埋めることは容易ではない。ライブ会場で往年の名曲が演奏されるたび、ファンの心には歓喜と同時に微かな寂しさが交錯する。
「また5人で集まってほしい」というファンの願いは根強い。しかし、関係者や当事者たちの言動を見る限り、安易な再結成に頼るような選択肢は存在しないように思える。それぞれの道を歩み始めたからこそ、過去の輝きがよりいっそう美しい記憶として結晶化しているとも言えるのだ。