多くの編み物ファンが「ポロシャツの編み方はハードルが高い」と感じる最大の理由は、「前立ての重なり」と「衿の立体的な立ち上がり」にあります。クルーネックやVネックのセーターと異なり、胸元にスリットを開けてボタン留めを作る構造が、工程を複雑に見せているのです。
しかし、構造を分解するとポロシャツは大きく分けて「身頃」「前立て」「衿」「袖」の4つのパーツから成り立っています。最大のコツは、前身頃のスリット部分を編む際に、左右の段数をきっちり揃えて段数マーカーで印をつけておくこと。これだけで、後から前立てを編みつける際の目数ズレを劇的に防ぐことができます。
さらに、衿を美しく仕上げる裏技は「拾い目の比率」にあります。身頃の衿ぐりから目を拾う際、すべての段から1目ずつ拾うと衿が波打って伸びてしまいます。「4段から3目拾う」といった黄金比を守り、後ろ衿ぐりの中央をほんの少し引き締め気味に編むことで、首元にすっきりと沿う美しい折り返し衿が完成します。