尾上松也の恋愛遍歴を語る上で、決して避けて通れないのが元AKB48の絶対的エース・前田敦子との熱愛です。交際が公に報じられたのは2013年9月のことでした。トップアイドルを卒業したばかりの前田と、若手歌舞伎俳優として頭角を現していた松也のビッグカップル誕生は、ワイドショーやスポーツ紙を席巻しました。
当時は双方の母親公認の仲と伝えられ、歌舞伎の客席に関係者席として前田が招かれる姿も目撃されるなど、いつ入籍発表があってもおかしくない「秒読み段階」と見られていました。しかし、交際発覚から約2年後の2015年末、2人は静かに破局を迎えます。その背景には、単なる性格の不一致では片付けられない複数の決定的な障壁が存在していました。
最大の要因とされたのが、「梨園の妻」という座が要求する伝統の重圧です。歌舞伎役者の妻は、単なる配偶者にとどまりません。贔屓筋(タニマチ)や後援会幹部への完璧な挨拶回り、初日や千秋楽のロビーに和装で立ち続ける礼儀作法、年中無休のスケジュール管理、さらには将来の跡継ぎとなる男子を産み育てることへの無言の期待など、一般社会とは乖離した特殊な役割を求められます。
当時まだ20代前半で本格派女優への転身を図っていた前田にとって、自身のキャリアを完全に捨てて裏方に徹することは現実的ではありませんでした。また、交際中に松也が年上女性との親密なドライブデートを週刊誌にスクープされるといった女性問題の火種も発生し、最終的に2人の信頼関係に修復不可能な溝が生じたと当時の取材現場では伝えられています。
その後も、舞台で共演した実力派女優の瀧本美織や元宝塚歌劇団トップ娘役の野々すみ花など、共演者との交際説が浮上したことはありました。しかし、これらはいずれも舞台上での息の合った演技や親しい友人関係から派生した憶測に過ぎず、決定的な証拠を伴う熱愛報道には至っていません。