小松菜の作り置きで最も多い失敗が「退色」と「傷み」です。鮮やかな緑色を司るクロロフィル(葉緑素)は、熱や酸に弱く、加熱しすぎるとフェオフィチンという黄褐色の物質へと変化してしまいます。鮮烈な色合いをキープしたまま小松菜作り置き日持ちを延ばすには、加熱直後の「熱の遮断」が決定打となります。
沸騰した湯に塩(湯量の約1.5%)を加え、まず硬い根元を20秒、その後に葉全体を沈めてさらに15〜20秒茹でます。引き上げたらすぐに氷水または冷水に浸して急冷させ、余熱を完全にストップさせることが科学的な鉄則です。この急速冷却を怠ると、予熱で組織が破壊され、水分が流出して食感が著しく損なわれます。
さらに重要なのが、調味前の水分除去です。手で根元から葉先に向かって握るように絞るだけでは不十分であり、清潔なキッチンペーパーで包んで上からしっかりと圧をかけ、表面の水分を限界まで吸い取ります。水分活性を低下させることが、細菌の繁殖を抑え、味が薄まらない最大の防壁となります。火を使いたくない場合は、耐熱ボウルに入れてラップをかけ、600Wの小松菜電子レンジ時短調理(1袋200gあたり約1分30秒〜2分)を行えば、ビタミンCの流出を最小限に抑えつつ同様の下処理が完了します。