コルク帽の歴史を語るうえで、絶対に外せない存在が「株式会社立花」である。かつて東京の東部に拠点を置き、数々の名作ヘルメットを世に送り出した老舗メーカーだ。同社が手がけた「ES-1」や「SHM」シリーズは、本物の天然コルク緩衝材と頑丈な帽体、そして丁寧に縫製された革製耳あてを備え、ライダーの間で伝説的評価を確立した。
現在、立花は惜しまれつつも廃業しているが、その製品はプレミアム価値を増すばかりだ。ネットオークションやヴィンテージショップでは、当時のデッドストックや状態の良い中古品が数十万円の高値で取引されることも珍しくない。帽体内部に仕込まれた本コルクの質感や重厚な装着感は、現代の大量生産品では再現できない職人魂の結晶として、今なお愛好家たちの憧れの的となっている。