両国国技館の中央上部に鎮座する巨大な吊り屋根から下りてくる赤い垂れ幕(懸垂幕)には、縦に大きく「満員御礼」と墨文字で記されています。この幕は東西南北の4面に同時に下ろされ、館内のどの席からでも目視できるよう設計されています。
幕が下りるタイミングは、十両の取組が終わり、幕内土俵入りや横綱土俵入りが行われる直前の中入り後が通例です。場内アナウンスとともに幕が下りると、観客席からは大きな拍手と歓声が沸き起こり、場内の祝祭感を一気に引き上げる名物演出となっています。
また、満員御礼が出た日には、大相撲の伝統的な配布物として「大入り袋(おおいりぶくろ)」が関係者や力士、維持員席(砂かぶり席)などの一部対象者に配られる習慣があります。中には縁起物の小銭や特製記念品が入っており、興行が大成功した証として大切に保管されることも少なくありません。