近年の気象災害で最も警戒すべき現象が、わずか24時間以内に中心気圧が数十ヘクトパスカルも急降下する「急速発達(Rapid Intensification)」だ。南の海上で小さく渦を巻いていた段階では、誰もが「まだ大丈夫だろう」と高を括っていたものが、日本列島へ接近する直前で一気に最強クラスの猛烈な台風へと化ける。
特に海水温が高い沿岸部を通過する際、周囲の水分を吸い上げて壁状の積乱雲(アイウォール)を形成するスピードは圧倒的だ。かつてのように「台風になってから準備する」という後手に回る対応では、もはや逃げ遅れを防ぐことはできない。