大相撲で座布団を投げるのはなぜ?禁止の理由と歴史・罰則を徹底解説

大相撲で座布団を投げるのはなぜ?禁止の理由と歴史・罰則を徹底解説

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長年「相撲情緒」として黙認されてきた座布団投げですが、2008年(平成20年)11月の九州場所を契機に、日本相撲協会は本格的な禁止と物理的な対策へ舵を切りました。そして2009年1月の東京・両国国技館の本場所から、厳格な運用が定着することになります。

規制強化の決定打となったのは、物理的な危険性と負傷事故の深刻化です。

国技館のマス席で使用されている座布団は、一般的な家庭用よりも綿がしっかりと詰まっており、重さは約1.0kg〜1.2kgに達します。さらに四隅には硬い房(ふさ)が付いており、2階イス席やマス席後方などの高所から勢いよく投げ落とされた場合、放物線を描いて加速した座布団は凶器へと変わります。

実際に、前列で観戦していた高齢者や要人、館内警備員や土俵下の審判員(親方衆)、土俵上の力士・行司に直撃し、眼鏡の破損や頸椎の捻挫、打撲を負う被害が複数報告されました。伝統的な情緒よりも来場者の生命・安全を最優先すべきという判断から、日本相撲協会は公式に座布団投げを全面禁止とし、館内アナウンスや電光掲示板での警告を徹底するようになりました。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。