降田天としてのデビューに至る降田天の経歴を紐解くと、2人がそれぞれ単独でも高い筆力を持っていたことが分かります。
もともと2人は、少女小説やライトノベルレーベルなどで個別に執筆活動を行っていたプロの書き手同士でした。互いの才能を認め合っていた2人が「本格的なミステリー小説を2人で本気で作ってみよう」と意気投合し、ユニットとしての挑戦がスタートします。
その実力が一気に開花したのが2014年です。応募作『名もなき者の日日』(刊行時に改題)が、登竜門として知られる第13回『このミステリーがすごい!』大賞で大賞を受賞。翌2015年に『女王はかえらない』として宝島社より単行本化され、鮮烈な文壇デビューを飾りました。
デビュー以降も勢いは衰えず、2018年には短編集『偽りの春』で第71回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)候補に選出。さらに少女たちの歪んだ絆と罪を描いた『インフルエンス』がWOWOWの連続ドラマW枠で連続ドラマ化されるなど、文芸界にとどまらない評価と知名度を確立しました。