陣痛の始まりから我が子を胸に抱くまでの道のりは、決して平坦ではありません。厚生労働省や産科医療の標準的なデータによると、初産の出産時間は平均して約12時間〜16時間、経産婦でも約5時間〜8時間程度かかるとされています。もちろんこれはあくまで平均値であり、数時間で一気に進むスピード出産もあれば、丸一日以上を要する長期戦も珍しくありません。
陣痛が10分間隔から次第に短くなり、子宮口が全開大(10cm)に達するまでの「陣痛ピーク時」は、腰が砕けるような強烈な痛みの波が数分おきに襲来します。子宮口が完全に開き、赤ちゃんの頭が骨盤を通り抜けて下降してくると、助産師の合図とともにいよいよ「いきみ」を開始する分娩第2期へと突入します。息を深く吸い込み、陣痛の波に合わせて渾身の力でお腹に圧をかける作業を数回から十数回繰り返すことで、赤ちゃんの頭が完全に見える「排臨(はいりん)」から「発露(はつろ)」を迎え、誕生の瞬間へと一気に加速していきます。