館内の熱気が高まる幕内の取組前、館内放送とともに屋根の上からスルスルと下りてくる「満員御礼」の懸垂幕。誰もが「全席完売」を想像しがちですが、日本相撲協会の公式発表における基準では、収容定員の約75%〜85%以上の入場者数に達していれば満員御礼が出されます。
開催場所や館内の構造によって多少の変動はあるものの、聖地である両国国技館(収容人数約1万1,000人)の場合、およそ8,000人〜9,000人前後の観客が入場した段階で条件を満たします。地方場所(大阪、名古屋、福岡)でも同様に、おおむね8割前後の入りが確認されれば幕が下ろされる運用が定着しています。
なぜ100%未満でも満員御礼を出すのかといえば、古くからの興行界の慣習と「ご来場いただいたお客様への感謝」を表す意味合いが強いためです。平日の早い時間帯に訪れる相撲ファンや、遠方から駆けつけた観客に対して誠心誠意の礼を示す演出として機能しています。