ハードウェアの進化とともに、マリオの帽子に求められる役割も大きく変化していきました。ファミリーコンピュータ時代のドット絵から、NINTENDO 64における3Dポリゴン化、そしてNintendo Switchに至るまで、帽子は常にゲームシステムと密接に結びついています。
その究極形として結実したのが、大ヒット作『スーパーマリオ オデッセイ』に登場した「キャッピー」です。帽子王国「カブロン」の住人であるキャッピーは、クッパにさらわれた妹「ティアラ」を救出するため、マリオが落とした帽子の破片に宿り、新たな赤い帽子へと姿を変えます。
キャッピーの登場により、帽子は「身につける防具・装飾」から「投げて敵を倒す武器」、さらには敵やオブジェクトに乗り移る「キャプチャー(憑依)能力」を発動するゲームデザインの主軸へと進化しました。制約から生まれたアイコンが、30年以上の時を経て能動的なアクションツールへと昇華した好例といえます。