海外での尊厳死を検討する際、最も大きな現実的ハードルとなるのが莫大な費用と複雑を極める渡航手続きです。
スイスの団体を利用して人生の最期を迎える場合、費用の相場は総額でおよそ200万円〜300万円以上に達します。為替レートの円安傾向も相まって、経済的負担は年々重くなっています。
【費用の内訳目安】
・団体への入会金・年会費・事務手数料:約30万〜50万円
・スイス人医師による診断・処方箋発行費用:約40万〜60万円
・自死幇助の執行・立会費用:約60万〜80万円
・現地での火葬および遺骨の国際輸送費:約30万〜50万円
・日本からスイスへの渡航費・宿泊費(本人および同伴家族):約50万〜100万円以上
・各種医療文書の公認英訳・公証費用:約10万〜20万円
手続き面においても、日本の主治医から英文のカルテや詳細な診断書を取得する必要があり、安楽死に否定的な医師から協力を得られないケースも少なくありません。さらに、身体機能が著しく低下した状態で長時間のフライトに耐えられるかという、身体的・移動上の過酷な制約も立ちはだかります。