週刊誌報道を巡っては、世間一般に定着している誤解も少なくありません。その最たるものが、「週刊誌に書かれた内容はすべて100%事実である」という盲信です。
記者の現場視点から言えば、週刊誌の告発記事は「情報提供者側の一方的な主張」に過度に偏るリスクを常に孕んでいます。民事上のトラブルや男女間の感情のもつれにおいて、提供者は自らに有利なメッセージだけを抽出し、前後の文脈を切り取って編集部に持ち込むケースが珍しくありません。メディア側も裏付け取材(ウラ取り)を行いますが、締切のプレッシャーやスクープ競争の過熱により、十分な反論機会を選手側に与えないまま扇情的な見出しで掲載に踏み切る事例がゼロとは言えません。
もう一つの盲点は、「週刊誌に載らなければ問題ない」という選手側の甘い認識です。実際には、水面下で週刊誌から球団広報宛てに「質問状」が届いた段階で、球団が内々に示談を促したり、トラブル相手と法的な調停を結んで掲載を取り下げさせたりしている「未遂事案」が氷山の一角として存在します。公になるスクープは、そうした防波堤を突破してしまった極端なケースに過ぎないのです。