和久井健の名作漫画『新宿スワン』が描いた昭和・平成初期の歌舞伎町は、スカウトやホストが裏社会の影と隣り合わせで欲望を貪り合う暗雲立ち込めだ世界だった。しかし、令和の現在、元ホストたちが戦う主戦場はデジタル空間へと完全にシフトしている。
その代表格がSNSと動画配信プラットフォームの活用だ。自身のYouTubeチャンネルを立ち上げ、夜の街の暴露話や独自の恋愛論、起業ノウハウを発信して数十万人の登録者を抱えるインフルエンサーへと変貌を遂げる者は少なくない。さらに、Netflixのリアリティショーや話題の格闘イベントに参戦し、現役時代に培った度胸と知名度をそのままエンタメビジネスの資本へと変換するたくましさも見られる。
かつての危険な香りは影を潜め、セルフブランディングとインフルエンサーエコノミーを駆使して自力で経済圏を創出する。それが現代の元ホストたちの新たな生き残り戦略だ。