南インド料理店を訪れた際、メニュー表に並ぶ聞き慣れない料理名に戸惑う初心者も少なくありません。しかし、いくつかの基本アイテムを把握しておくだけで、その魅力は何倍にも広がります。
1. サンバール(Sambar)とラッサム(Rassam)
南インドの食卓における「味噌汁と吸い物」に相当する絶対的二大汁物です。
- サンバール:トゥールダル(キマメ)などの挽き割り豆と、ドラムスティック(モリンガのサヤ)やナス、オクラなどの季節野菜を煮込み、タマリンドとスパイスで仕上げた優しいとろみのある豆野菜スープ。
- ラッサム:トマトとタマリンドの強烈な酸味をベースに、黒コショウとニンニクをガツンと効かせたクリアな薬膳スープ。飲むだけで胃腸が活性化する、南インドのソウルフードです。
2. ドーサ(Dosa)
米とウラド豆を一晩水に浸してすり潰し、自然発酵させた生地を鉄板で薄くクレープ状に焼き上げたもの。外側はパリパリ、内側はもっちりとした食感で、発酵由来のほのかな酸味が特徴です。スパイスで炒めたジャガイモを包んだ「マサラ・ドーサ」は世界的な人気を誇り、ココナッツチャトニやサンバールに浸して食します。
3. バスマティライスと南インド式ビリヤニ
南インドでは細長い最高級香り米バスマティライスや、丸みのあるポンニライスが愛用されます。特にケーララ州タラセリやハイデラバードの南インド風ビリヤニは、北部のものよりもスパイスの輪郭が際立ち、ミントやパクチー、青唐辛子を効かせたフレッシュな風味が格別です。