謎解きの論理美と並行世界の設定が融合したSFミステリーは、知的好奇心を刺激する極上のエンターテインメントです。
ミステリー界屈指の傑作として知られるのが、西澤保彦の『七回死んだ男』です。同じ日が9回繰り返される体質を持つ少年が、祖父の殺害を阻止するために奔走する「時間ループ×本格パズラー」。何回やり直しても別の形で祖父が死んでしまうという絶望的な状況下で、緻密な論理構築によって犯人を特定していくプロットは圧巻です。
さらに、海外SFの金字塔であるロバート・A・ハインラインの『夏への扉』も、時間跳躍と並行的な運命の改変を描いた古典的名作として外せません。裏切りによってすべてを奪われた主人公が、愛猫ピートと共に未来と過去を越えて幸福を掴み取る痛快な展開は、SF初心者にも自信を持っておすすめできる一冊です。