SNSや動画投稿サイトの発達に伴い、「自分たちも小型ボートやサップ(SUP)でダッシュ島に近づけるのではないか」という軽率な言説が散見されます。しかし、ここには重大なリスクと誤解が存在します。
第一の盲点は、航行および航空法規の厳罰化です。由利島周辺は無許可のドローン空撮が厳しく制限されている空域があり、万一プライベートな空撮機体を無許可で飛ばしてロケ敷地内に侵入・墜落させた場合、航空法違反や業務妨害罪に問われる可能性があります。実際に過去、興味本位で接近した不審船に対して海上保安部が警戒を行った事例も報告されています。
第二の盲点は、瀬戸内海の「見えない潮流」です。伊予灘は一見すると湖のように穏やかに見えますが、干満差による急潮が水道部に集中し、小型船の操舵を奪う激しい引き波が発生します。地元漁港関係者も「潮の流れを知らない部外者がプレジャーボートで近づけば、暗礁に乗り上げて座礁するか、沖へ流されて遭難するのがオチだ」と警鐘を鳴らしています。「テレビで簡単に作業しているように見える」のは、専任の海事安全スタッフや潜水士が万全のバックアップ体制を敷いているからにほかなりません。