自然災害による被害を人命ではなく「経済被害」のスケールで計測した場合、ランキングの景色は一変します。国際的な再保険会社スイス・リーやミュンヘン・リーの推計による経済損失額ランキングでは、アメリカ、中国、日本が常に世界のトップ3を占有しています。
開発途上国では人的被害が甚大になりやすい一方、日本のような先進国では高度に張り巡らされた交通網、精密機器工場、通信インフラ、密集した商業ビル群が破壊されるため、被災時の物損被害や経済活動の麻痺が天文学的な数字に膨れ上がります。
東日本大震災の直接的な被害額は約16兆9,000億円に達し、単一の自然災害による経済損失としては世界史上最大規模を記録しました。今後想定される首都直下地震や南海トラフ巨大地震では、インフラ寸断やサプライチェーン停止を含めた経済被害が百兆円単位に達すると試算されており、経済的脆弱性の克服は国家存亡の課題です。