連載終了から時間が経過し、アニメの完結編が世に出ている現在もなお、読者コミュニティでは『Dr.STONE』のキャラクター造形に対する絶賛が絶えません。SNSや各種レビュープラットフォームの反応を分析すると、一般的な少年漫画とは異なる読者体験が浮き彫りになります。
「悪役がただの悪で終わらない」「無駄なキャラが一人もいない」という感想は、本作を語る上で最も頻出するフレーズです。敵対したキャラクターであっても、それぞれが石化前の現代社会で背負ったトラウマや、自分なりの正義に従って行動しています。司は弱者が搾取される社会を拒絶し、ゼノは人類の停滞を科学独裁で打破しようとしました。行動の是非は別として、彼らの動機には筋の通ったロジックが存在するため、対立が解消された瞬間に極めて自然な仲間意識が芽生えます。
また、「専門スキルの徹底した分業」も熱い支持を集める要因です。千空は科学の天才ですが、料理は下手で体力も平均以下、人の心を操る術はゲンに及びません。各キャラクターが自分の得意分野で100点満点を出し、欠点を仲間が補い合うパズルのような連携が、読者に「誰が欠けてもゴールに辿り着けなかった」という納得感を与えています。