これまで恒星間天体の発見は、文字通り奇跡的な偶然に頼ってきた。しかし、南米チリの標高高い山頂で本格稼働を開始した「ベラ・C・ルービン天文台」が、その状況を劇的に変えつつある。同天文台に搭載された超広視野・超高解像度カメラは、数日ごとに南半球の夜空全体をスキャンし、途方もない量の画像データを生成する。
この圧倒的な観測能力は、宇宙天文学の歴史における決定的な転換点となった。従来の望遠鏡では見落とされていた微小な暗い天体をリアルタイムで自動検知し、年間に数個から十数個もの恒星間天体を捉えることが予測されている。もはや恒星間天体は数年に一度の珍事ではなく、日常的にデータ収集・分析が行われる身近な研究対象へと変わりつつあるのだ。