原作者の久保帯人が描いた山本元柳斎重國という存在は、単なる組織のトップではなく、護廷十三隊という機構そのものの歴史であり「象徴」だった。彼という絶対的な大樹が倒れたことで、屍魂界はかつてない混迷と絶望に叩き落とされる。
しかし、その死は残された死神たちに重大な意識変革をもたらした。京楽春水が新総隊長に就任し、従来の古い掟に縛られない柔軟で非情な采配を揮い始める。過酷な犠牲を払いながらも、若き死神たちが自らの足で立ち上がり、真の強さを手に入れていくための脱皮の契機となったのだ。『週刊少年ジャンプ』の連載当時から語り継がれるこの転換点は、物語の成熟度を一気に高めた。