そもそも、なぜ純粋な美術作品が「3回見たら死ぬ絵」というホラーテキストにすり替わってしまったのでしょうか。その理由は、2000年代初頭のネット文化にあります。
当時、掲示板サイト「2ちゃんねる」のオカルト板やまとめサイトでは、閲覧者にショックを与える「精神的ブラクラ(ブラウザクラッシャー)」や釣りスレッドが流行していました。強烈なインパクトを持つ絵画の画像に、「3回見たら死ぬ」「不幸の手紙」的なチェーンメールの文法を融合させることで、拡散力を爆発的に高めるギミックが完成したのです。
「危険だから見るな」と言われるほど見たくなる人間の心理(カリギュラ効果)を巧みに利用した構造であり、恐怖を煽ることでアクセス数を稼ぐ初期のバイラルマーケティングの残骸とも言えます。