一見すると突拍子もない組み合わせに見える「威圧的なポーズ」と「チャリで来た。」という言葉。しかし、その背景には中学生特有の背伸びと、極めて現実的な理由が存在していました。
後にテレビ番組やロングインタビューで語られた当人たちの証言によると、彼らが目指したのは当時ギャル男・お兄系ファッションの聖地として知られていた東京都町田市でした。当時中学生だった彼らは、憧れのブランド服(「MAYHEM」など)を買いに行こうと計画したものの、往復の電車賃を工面することができなかったのです。
「電車代がないなら自転車で行けばいい」――そう決断した彼らは、横浜市港南区周辺の自宅から、変速機すらないママチャリなどを漕ぎ、アップダウンの激しい国道をひたすら疾走。約15キロメートル以上におよぶ過酷な道のりを1時間半から2時間近くかけて走破しました。
町田に到着した彼らは、目標をやり遂げた猛烈な達成感に満ち溢れていました。その高揚感のままゲームセンターに駆け込み、記念に撮影したのがあのプリクラです。カメラの前で思わず作った「気合いのガッツポーズ」と、過酷なサイクリングを成し遂げた誇りから自然と書き殴った「チャリで来た。」の文字。決してウケを狙ったネタではなく、思春期の少年たちによる飾らない青春の記録こそが、あの構図の真実でした。