クレムリンの意味とは?大統領府の代名詞となった歴史と現在に関する基本知識を徹底的にまとめました。要点を確実におさえることができます。
ネット上の書き込みや海外旅行の質問掲示板などで頻繁に見られるのが、「クレムリンと赤の広場は同じ場所なのか、それとも中にあるのか」という混同です。テレビ中継などでタマネギ頭のカラフルな寺院(聖ワシリイ大聖堂)が映し出された際、それを「クレムリン」と誤認しているケースも散見されます。 結論から言えば、クレムリンは「城壁の内側」にある防衛要塞・政府施設であり、赤の広場はクレムリンの「城壁の外側」に広がる公共の石畳広場です。両者は隣接していますが、空間的にも機能的にも明確に区別されています。
項目モスクワ・クレムリン赤の広場(クラスナヤ・プローシャジ)編集部の見解・判別ポイント空間構造城壁で囲まれた閉鎖空間(三角形、敷地面積約27.5ha)クレムリン東壁に面した開放された長方形の広場(約7.3ha)城壁の「内」か「外」かが最大の境界線。主たる機能ロシア大統領官邸、連邦警護庁(FSO)拠点、国立博物館国家行事(対独戦勝記念パレード等)、集会、市民・観光客の往来クレムリンが「権力の密室」なら広場は「権威の誇示舞台」。代表的建築物元老院宮殿(大統領府執務棟)、大クレムリン宮殿、ウスペンスキー大聖堂聖ワシリイ大聖堂、レーニン廟、国立歴史博物館、グム百貨店有名なタマネギ屋根(聖ワシリイ)は赤の広場南端にあり、城外に立つ。出入りの規制厳重なセキュリティチェック必須、有料、立入禁止区域多数原則として24時間通行可能(※軍事行事や警戒時を除く)クレムリン内部への無断立ち入りは国境侵犯並みに厳罰対象。世界遺産登録1990年にユネスコ世界文化遺産として「モスクワのクレムリンと赤の広場」の名称で一体登録文化遺産としては一体だが、管理管轄とセキュリティは完全に分断。
赤の広場の「赤」は、ロシア語の古語「クラスナヤ(красная)」に由来し、もともとは共産主義の色ではなく「美しい」という意味でした。つまり「美しい広場」というのが原義です。広場から城壁越しに見える巨大な三角屋根のスパスカヤ塔(時計塔)や元老院宮殿のドームが、クレムリンの威容を外側に誇示する装置として機能しています。