コースを堪能した後のクロージングも、大人の品格が問われる場面です。会計の手順を誤ると、それまでの優雅なディナーの雰囲気が台無しになってしまいます。
フランス料理店での会計は、原則として「テーブルチェック(席での支払い)」です。レジカウンターを探して歩き回る必要はありません。食後のカフェや小菓子(ミニャルディーズ)を終えた段階で、担当のサービススタッフとアイコンタクトを取り、軽く手を挙げて指でサインを書く仕草をするか、小声で「お会計(L'addition / ラディシオン)をお願いします」と伝えます。
ビルフォルダー(伝票入れ)がテーブルに届いたら、中身を開いて金額を確認し、クレジットカードまたは現金を挟んでそのままスタッフに渡します。同行者がいる場合、特に接待やデートでは、相手が化粧室に中座している隙を見計らって支払いを済ませておくのが極めてスマートです。割り勘をする場合も、テーブル上で現金を細かく出し合って計算するのは避け、代表者が一括決済し、店を出た後に精算するのが洗練された大人の流儀です。