四次方程式の解の公式はなぜ超巨大なのか?フェラーリ解法の深層

四次方程式の解の公式はなぜ超巨大なのか?フェラーリ解法の深層

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一般の四次方程式 $ax^4 + bx^3 + cx^2 + dx + e = 0$($a \neq 0$)の解の公式を、中間変数を用いずに入力係数 $a, b, c, d, e$ だけで完全に展開した姿を目にしたことがあるでしょうか。画面をスクロールしても終わらない平方根と立方根の連鎖、幾重にも重なる三重根号の巣窟――まさに「超巨大数式の真相」を知る者は、誰もが言葉を失います。文字数にして数万字規模、標準的なフォントサイズで印刷すればA4用紙で3〜5枚分に達するこの怪物は、実用的な記憶を拒絶する数学界随一の難物です。

公式がこれほどまでに膨れ上がる最大の原因は、「解を求めるプロセスの階層性」にあります。四次方程式を解くためには、まず三次方程式(分解方程式)を解く必要があります。そして、その三次方程式を解くためには、1545年にジェロラモ・カルダノが公表した三次方程式の解の公式(カルダノの解法)を経由しなければなりません。

三次方程式の段階ですでに「立方根の中に平方根が入る」二重根号が発生します。四次方程式では、その複雑極まりない三次方程式の根をさらに平方根の中へと組み込み、符号の組み合わせを制御します。結果として、平方根の中に立方根が入り、その立方根の中にさらに平方根が潜むという三重構造が不可避となるのです。数式処理システム「Mathematica」の開発者コミュニティや学術フォーラムにおいても、「四次方程式の生形式での展開は、視覚的・教育的価値を超えた認知的負荷の極致」と評されるほどです。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。